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Health care insurance

2006年1月11日(水)

最近、ちょっとしたことから自分の加入しているhealth care insuranceについて色々と調べる機会がありました。アメリカへの研究留学を考えている方にとって、分かりにくい問題の一つが医療保険だと思います。私もこちらに来る前に色々と情報を集めたりしていました。そこで、今日は自分の体験談を交えて医療保険のお話をしたいと思います。

私のvisa statusはJ-1です。アメリカ連邦法では、Jビザ保有者とその家族に一定条件を満たす医療保険に加入することを義務付けています。ミネソタ大学では、全てのJビザ保有者はthe Studend Health Benefit Planという、Full time studentと同じ保険に強制的に加入させられます。保険会社やプランなど、他に選択肢は与えられません。掛け金は月額140ドルです(同じ保険内容なのに学生の保険料の方がかなり安いのが不満)。ミネソタ大学以外にも、大学側がJビザ保有者の加入する医療保険を予め定めているケースは多いようです。

これに対して、日本の損害保険会社各社は「海外赴任者保険」などを販売しています。アメリカ国内で医療保険として使えるだけではなく、日本へ一時帰国した際にも使え、さらに死亡保障から住居や車などの損害特約までを兼ね備えている総合保障保険です。中には、「アメリカ連邦法がJビザ所有者に加入を義務付けている医療保険の条件に適合」していることを売りにしている保険もあります(それだけアメリカでポスドクをする人が増えているのでしょうね)。ここでトラブルになりやすいのが、事前に「海外赴任者保険」などに加入していざアメリカに来てみると、今度は大学から独自の医療保険への加入を強制されてしまう場合です。医療保険は二つもいりません。実際、私もこのような「二重加入」のケースに陥ってしまったフランス人ポスドクを知っています。かなり激怒してましたけど、誰が一番悪いのでしょう?

もし大学が加入すべき医療保険のプランを定めていない場合、日本で事前に「海外赴任者保険」などに加入するか、アメリカで医療保険に加入するかを選ぶことになります。個人的意見を言うと、独身のJ-1ポスドクの場合、いわゆる「海外赴任者保険」などの総合保障よりも、大学のすすめる医療保険の方が便利ではないかと思います。もちろん、どうしも日本語アシスタントのある病院にかかりたい、などの特殊な希望がある場合は別ですが…。恐らく私たちポスドクが病気になって行くのは大学のクリニックでしょうから、大学の医療保険が一番使い勝手が良いです。自動車保険も、言われるほど掛け金が高く設定されることはないようです。死亡保障に関しては、日本で生命保険に加入していれば、世界中どこで死んでも支払われます。もちろん「日本にいる家族に不幸があって緊急帰国しなくてはならない際に、その費用が支払われる」や「自分が死んだ際の遺体の搬送費用や家族の渡航費用が支払われる」などの特約を付加できるのは魅力ですが、その代わり特約保険料は割り高です(どちらも年2,3万円ほど)。

いずれにせよ、アメリカの医療保険は細かな取り決めが多くて、複雑でなかなかわかりにくです。、自分の健康状態や同伴家族の有無、さらに大学から給料のある場合保険料の補助などを照らし合わせて慎重に考えなくてはなりません。ミネソタ大学の私の場合、選択肢が無かったので、悩まずにすみましたけど(笑)。「海外赴任者保険」などは日本で事前に加入しなくてはならないことが多いので、渡米前に十分な情報収集が必要です。渡米手続きを手助けしてくれるDeptやLabのSecretaryも、医療保険のことまでは理解していないことが多いようなので、所属先となる大学のHealth Care Officeのサイトなどをじっくり読んでみると良いと思います。
by itoaki | 2006-01-12 03:22 | Minneapolis編
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