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トルコで何かと考えた⑤-美しさの基準

2006年5月26日(金)

イスタンブール市内に滞在中は大丈夫だったのですが、中部アナトリアのカッパドキアやエーゲ海岸を旅している最中にすっかり、ものすごっく日焼けしてしまいました(涙)。毎日せっせと午前午後と日焼け止め(SPF40)を塗りたくっていたのにも関わらず、ほとんど意味がありませんでした。実は帽子を持っていくのを忘れてしまって、日光をさえぎるものが何もない状態で一日観光していたので当然の結果といえばそうなのですが…。特にカッパドキアで晴天のなか渓谷を3時間ハイキングに行ったのと、エフェス遺跡でエーゲ海岸のさんさんとした日差しを浴び続けたのが致命的でした。まぁ、もともと色白ではなかったのですが、今の私は東アジア系というよりも、東南アジア系に見えると思います(だけど顔の造作は変わらず東アジア系なのがちょっと悲しい・涙)。

もう結構よいお年なので(?)、本来ならば日焼けは絶対に避けたいところ。イスタンブールに戻ってから鏡でまじまじと自分の顔を見てみると、うっすらそばかすのような小さなシミが頬のあたりに点々としているような…。これは何とかしなければ!と思い、ミネアポリスへ戻る途中、乗り継ぎをしたアムステルダムで免税店に駆け込みました。もちろん、目的はホワイントニング用の化粧品を購入するためです。その免税店は化粧品専門店で、私の知りうる限りの有名化粧メーカー(資生堂も含む)を扱っていて、かなりの品揃えでした。ですが…ホワイトニング、買えなかったです(涙)。だって売ってなかったんです、ホワイトニング。買う気満々だったのに!あ、唯一シャネルだけがスポット用のホワイトニングを取り扱っていましたが、顔全体が日焼けした私にスポット用では足りません(男性のみなさ~ん、ついて来てくれていますか?)。あんなにありとあらゆる化粧品が売られているのに、自分の書いたい物だけが売られていないってホント不思議な感覚でした。「お金なら持っているのに!」って言いそうになりました。

老いも若きも美白に躍起になっている日本人とはちがって、アメリカでもヨーロッパでも女性たちは日焼けすることをさほど気にしていません。夏場は特に小麦色の肌が健康的で美しいとされて、自ら進んで外に出て日に焼けようとする人がたくさんいます。それに、肌を小麦色の見せるファンデーションなどを売られています。日本とは全くの正反対の美意識なのです。そんなヨーロッパで「ホワイトニングはどこ?!美白用美容液はどこ?!」などと探し回っても、簡単に見つかるわけはありません。実際、免税店で店員さんにホワイトニング用化粧品があるか尋ねた時に、そもそもホワイトニング用化粧品がなんであるかを理解してもらえませんでした。存在自体を知らない人もいるのです。ここで面白かったのが、ホワイトニング用化粧品を知らなかった店員さんが、別の店員さんに尋ねたところ、その女性がぽろっと「あー、日本人…」(オランダ語だったので詳細は不明)と口にしたのです。私以外にもたくさんの日本女性がホワイトニングを買い求めに来ているのかもしれません(笑)。

ミネアポリスに帰ってきて久しぶりに会った友人に、「焼けたね~。とってもセクシーだね」
とお褒めの言葉をいただきました(恥)。私が「でもシミが気になって…」とこぼすと、「どうしてそんなことを気にするの?」とかえって不思議がられてしまいました。やはり日本人の「美白信仰」はこちらでは理解されないようです。在日外国人の友人たちが日本人女性のことを、「ガリガリで色が青白くて、不健康に見える人が多い」と称していたことを思い出しました。ある口の悪い友人(白人)は、「日本人の女の子は髪を茶色に染めて、顔を白くして、よっぽど白人になりたいんだねー」とも。その時は、さすがに頭に来て、「みんながみんな白人に憧れていると思うなんて、
単にアンタが傲慢なだけ」といった内容のことをやんわり釘刺しておきました。白人女性が小麦色の肌に憧れて、アジア人女性が色白の肌に憧れる-どちらもないものねだり、希少価値だからこそ尊ばれるということに変わりはないのでしょう。日本に帰ったら絶対に「セクシーな肌だね」と言われることはないので、今のうちに欧米版・美しさの基準にのっとって、セクシー女性であることを謳歌したいと思います。

<オマケ・本日の一枚-イスタンブール・金角湾を渡るフェリーから見た夕焼け空>
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by itoaki | 2006-05-27 02:09 | 旅行記 トルコ編
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