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Grand Circle 2200キロの旅・その3:ブライス・キャニオンとレイク・パウエル、アンテロープ・キャニオン編

2007年4月27日(金)

ども、今日もグランドサークルの旅行記です。第3日目(4月19日分)をお届けします。
(地図↓はクリックすると拡大します)
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今回の旅行計画が持ち上がったのが、3月頭。日本から大勢の人を迎えるので、私はそれからかなりの時間と労力を費やして綿密な旅行計画を立てていました。けど、計画は所詮計画。実際旅に出てみると、予想外のハプニングが起こるものです。まぁ多少のハプニングは旅の想い出と笑ってやり過ごせますが、今回泣かされたのが、寒さ。旅行中、ずーっと寒かったのです!出発10日前くらいから各地の天気と気温を毎日チェックしていたのですが、その時は概ねどこも連日摂氏30度近い暑さ、一番寒いBryce Canyon でも最高気温が20度くらいありました。なので、私はつい同じような天候を期待して、半袖やら薄手の長袖ばかりを荷物に詰め込んで、暖かい服装と言えば厚手のトレーナー一枚のみでした。

が、半袖で過ごせたのは初日のLas Vegasのみ。後は毎日寒いのなんの…快晴なのに全然気温が上がらないのです(涙)。加えてどこへ行っても強風!骨身に沁みます。天気図を見ると私たちの行く先々で低気圧が停滞…毎日アラスカのフェアバンクスより気温が低かったです。雪も2回降りました。そんなわけで、旅行中はとにかく一番暖かい服装を着たきりスズメ。どの写真を見てもいつも同じ服装で写っているので、まるで日帰り旅行の記念写真のようです(笑)。

さて、そんなこんなで3日目の朝。ブライス・キャニオンに登る朝日を見るために、私たちは早朝6時にホテルを出発。この時気温は-10度(冷)。とりあえず手持ちで最も暖かい格好をと、半袖Tシャツに長袖Tシャツを2枚重ね着した上にこの旅の一張羅となったトレーナー、さらにマフラー代わりにとバスタオルを首に巻いてみたものの、そんな小手先でどうにかなる寒さではなく…(鼻水)。旅の仲間たちもあまりの寒さに無口になりながら、それでも朝日が上がるのをSunrise Pointで待ちます。でも時刻はまだ6時10分、辺りが徐々に明るくなってきたとはいえ日の出時間はまだまだ先です。私はじっと立っていることに生命の危機を覚え、崖下へと続くQueen's Garden Trailを歩き始めました。動いて体を温める作戦です(笑)。
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トレイルコースは奇岩の間を縫うように進んでいきます。上から眺めているのとは全く違った景色で、どこかの惑星を歩いている気分が味わえます。ブライス・キャニオンにいらした方は少しでもいいので、トレイルコースに挑戦してみてください。私は1時間半ほど歩いてみました。

と、私が一人防寒対策ハイキングに出かけていると、ようやくお待ちかねの朝日が昇ってきました。朝日に照らされたブライス・キャニオン、Sunrise Pointからの眺めです。
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ブライス・キャニオンは標高が高いので、いわゆる「ご来光」というようなデッカイ朝日は望めません(地平線から昇る朝日は見事ですよね)。でもその代わり、朝日に照らされてHoodooが輝いて見えます。

朝日を見た後は、ホテルに戻り出発準備。もちろん…お母さんたちは今日も部屋にあった電子レンジを活用して、昼食用のおにぎりを作ってました(笑)。日本から手分けして持ってきた「サトウのごはん」もこれで全て使い果たしたようで、「スーツケースが軽くなった!」と喜んでいました。

おにぎりを持って向かったのがアリゾナ州Page(地図E地点)という町。ブライス・キャニオンからは100マイル(160キロ)ちょっと、2時間半のドライブです。ここには巨大な人造湖Lake Powellを中心としたGlen Canyon National Recreation Area が広がっていて、夏ともなればマリーン・レジャーを楽しむ観光客で賑わうリゾート地です。でも、私たちの目的はそんなリゾートではなく、この町にあるAntelop Canyon。Glen Canyon の支流が作った狭く小さい峡谷です。下↓の写真はAntelop Canyonの入り口です。
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一見するとなんてことない洞窟のようなのですが、中に入るとその岩壁にはなんとも幻想的な模様が。
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この岩はNavajo Sand Stone と呼ばれる岩だそうで、水を含みやすくかつ濡れた状態だと脆く、簡単に削られてしまうのだとか。この渦巻き状の模様は峡谷を通る風と、ここをたびたび襲う雨による鉄砲水によって長い年月をかけて形成されたそうです。
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ところどころ天井部分から内部に日が差します。この光と影の生み出すコントラストがまた見事です。正午前後しか日が差さないので(私たちは午後1時半に現地に到着しましたが、それでもあっという間に暗くなりました)、ここを訪れる際はぜひ時間厳守でどうぞ。

このアンテロープ・キャニオンが発見されたのは1924年、偶然ここに迷い込んだナバホ族の少女が見つけたのだとか。まぁ、周囲はホントになぁんにもない砂漠地帯のうえ、当時はここにたくさんのアンテロープが生息していたらしいので、アンテロープが守っていてくれていたのかもしれません。おかげで自然のままの姿で私たちを迎えてくれています。

アンテロープ・キャニオンを訪れた後は再びひたすらドライブ。本日の宿泊地同じくアリゾナ州Kayenta(地図F地点)へは3時間ちょっとの距離です。この頃になると長距離ドライブにもすっかり慣れてきて、3時間や4時間くらいのドライブが苦にならなくなってきました。周囲の景色が刻々と変わるので、飽きることがなかったのも大きな要因です。真っ直ぐと続くハイウェイをひた走りながら、「あ、私、アメリカ人化してる」と思ってしまいました(笑)。

これで旅の第3日目は終了です。

今日の走行距離:ブライスキャニオン(D地点)→アリゾナ州Page(E地点)→アリゾナ州Kayenta(地図F地点) 250マイル(400キロ)

本日の一枚:itoaki母の靴底。
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どんなとこでも滑りません。
by itoaki | 2007-04-28 05:43 | 旅行記 Grand Circle編
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