2008年9月15日(月)
先週末、ミネアポリスから友人Uさんが遊びに来てくれました。Uさんは日本の某大学に助教授としてお勤めで、現在はサバティカルでミネソタ大学に滞在中です。私がまだミネアポリスにいた頃、このブログ(旧「ミネアポリスつれづれ日記」)を見つけて連絡をくださったのがきっかけに交友関係が始まりました。ミネソタ大学にいる日本人研究者と言えば医学、バイオ系が多い中、Uさんは分野は違えど貴重な歴史研究仲間。お互いの研究関心や最近読んだ本、それに最近すっかり疎くなりつつある日本のアカデミアの現状、果ては共通の知人である研究者の噂話(?)まで、Uさんとは本当に話題が尽きず、ちょっとランチをご一緒するつもりがそのまま3時間も話し込んでしまうこともしばしばでした。・・・それにても3時間はちょっと長すぎですよね~一体何を話していたんだろ(笑)。 そんなUさんをご接待するべく連れ出したのが今日ご紹介するChesapeake Bay Bridgeへのドライブです。Uさんはもう何度もDCにいらしたことがあるようなので、今回はDCの定番である博物館・美術館などではなく日帰りドライブを計画することにしました。はるばるミネアポリスからやって来た日本人の友人を案内にするのになぜ橋なのか?」と思う方もひょっとしておられるかもしれませんが、これにはワケがあります。実はワタクシかなりの「橋好き」なのです。特に河口や海に架かる、長くてかつ両側の景色が見渡せる橋を車で渡るのが大好きです。もっと贅沢を言えば歩道がなくて、車道は片側1車線で幅の狭い橋が好きです。視界を遮るような高い防御壁などが設置されていないのも大切なポイントです。何て言えばいいのでしょうか、橋を車で渡る時のまるで水の上を疾走しているような爽快感が好きなんですよね(フロリダ・マイアミ旅行記その3でも橋についてアツク語っております)。前々からChesapeake Bay Bridgeはこんな私のこだわりポイントを全てクリアしていると聞いていたので、これはぜひ一度行ってみなくては!と思っていました。・・・「Uさんの接待」だなんて申しましたが、早い話がUさんに私の趣味にお付き合いしてもらったわけです(笑)。 まずはChesapeake Bay Bridgeの簡単な位置関係から。 上↑はメリーランド州の地図です(クリックすると拡大されます)。この地図からもお分かりのようにメリーランド州はチェサピーク湾を挟んでワシントンDCと接する東側とデラウェア州に隣接する西側に分断されています。Cheasapeake Bay Bridgeは州の東側と西側を結んで、西はメリーランドの州都Annapolisから東はKent Islandと呼ばれるチェサピーク湾に浮かぶ小島まで全長約4.3 mile(7キロ)にわたって続いています。カリフォルニア州サクラメント~ニュージャージー州オーシャンシティと北米大陸を横断するI-50の一部でもあります。 Chesapeake Bay Bridgeの面白いところは、東行き(Eastbond)と西行き(Westbond)の二基の橋が平行に走っているところです。 この写真でおわかりでしょうか?一方通行二車線の橋のすぐ横に反対側の橋がかかっているのです。Chesapeake Bay Bridgeはさほど長くはないものの、その複雑な海岸線のために途中かなり蛇行するのですが、それでもぴったり寄り添い続ける二基の橋はまるでワルツを踊っているかのような姿です(ちょっと大げさか・・・)。元々現在の東行きの橋一基が片側一車線で1952年に開通したのですが、その後交通量が増加して渋滞が深刻化したことからその20年後の1973年に二基目が開通して、それぞれを西行き、東行きに定めたようです。「足りなくなったから(混雑したから)同じ物もう1本作っちゃえ」という大雑把と言うか大らかな発想、さすがアメリカです。 写真は東側の終点Kent IslandにあるTerrapin Nature Areaという公園からみたChesapeake Bay Bridgeの姿です。遠目から見ると富士急ハイランドか長島スパーランドにあるジェットコースターにも似ています。ちなみにこの公園にはちょっとしたビーチがあって浅瀬の海岸が広がっていました。私たちが訪れたのは夕方5時近かったのですが、それでも水遊びをする親子連れや魚釣りを楽しむたくさんの人で賑わっていました。・・・とは言っても、水質汚染が深刻なチェサピーク湾、お世辞にも水が綺麗とは言いがたかったです(苦笑)。 橋を渡ってトンボ帰りするだけではさすがにUさんに失礼なので、Uさんご要望のメリーランド名物crab cakeを堪能していただくべく、Kent Islandにあるレストラン「Fisherman's Inn」に立ち寄りました。実は最初の計画では橋を渡る手前のAnnapolisで食事を済ませる計画だったのですが、うっかりしてAnnapolisで高速から下り損ねてしまい、そのまま橋を渡ってしまったのです(興奮しすぎ?)。そしてKent Islandで立ち寄った観光案内所のボランティアの方に教えてもらったのが「Fisherman's Inn」でした。で、これが結果的には大正解!で、とっても大当たりのレストランだったのです~。絶品だったのがCream of Crab Soup、今まで飲んだなかで一番おいしかったです。とっても濃厚な、有体に言ってしまえばカロリーが気になるほどクリームとバターがふんだんに使われているスープにも関わらず、それに負けずに蟹のダシがしっかりきいているのです。しかも蟹肉がてんこもり。大きな蟹の剥き身がごろごろ入っていて、スープだけではなく蟹の身も楽しめます。これでカップサイズで3ドル99セントのお手頃値段。もうホント今まで飲んでいたcream of crab soupが単なるcrab-fravored cream soupに思えるくらいでした。他のEntreeやcrab cakeもまぁまぁおいしかったですし、また機会があればあのレストランには行ってみたいと思います。 おいしいcream of crab soupが飲めて、海岸ではちょっとした水遊びもできて、それでいて私の住むSilver SpringやDCからKent Islandまでは車で約40分ちょっとの近場です。「定番のDC観光に飽きてしまった」、「DCの喧騒からちょっと離れたい」、そんな方にはゼヒゼヒChesapeake Bay Bridgeまでのドライブをお勧めしたいとおもいます。 というわけでitoakiのおススメ度:★★★★★ 初めて星5つの満点が出ました! 私のような橋好きではなくてもきっとお楽しみいただけけると思います。
by itoaki
| 2008-09-15 17:39
| Washington DC編
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